カートリッジ本体のGシェルの素材は軽金属のようです。5枚目と6枚目の写真でわかるように針先は無垢の楕円針です。シェルにはEllipticalなどの表記はありませんが、SPU-GではなくSPU-GEです。製造年代は60年代などの古いものではなく、おそらく70年代あたりのものかと思います。
透明プラスチックの針カバーは一応実用にはなりますが、微妙に形状が本体にマッチしないところがあり、このカートリッジに元々ついていたものではないと思います。
また、4枚目の写真ではっきりわかりますが、指かけの先端の形状が細工されています。本来この先端部分は単純な半円形のはずです。
シェルリード線も比較的新しいものに付け替えられている可能性が高いです。2枚目の写真でご確認ください。
このカートリッジは中古で購入し、プラスチックカバーとその下の薄いゴム製の埃除けを外してダンパー付近を清掃、ゴムダンパーにラバープロテクタントを針先で塗布しています。7枚目と8枚目の写真を参照ください。カンチレバーおよび針先には見えるダメージはなく、よい状態だと思います。5枚目と6枚目の写真でご確認ください。
シェルの外観には大きなダメージなどは見られません。
おまけのココボロウッドのシェルについては、9枚目と10枚目の写真をご覧ください。
主要諸元
出力:0.05mV/2Ω
針圧:2.0~4.0g(諸説あり)
重さ:30.6g(実測)
当方では3g弱の針圧で使っていましたが、再生音はSPU-GEとして正常なものだと思います。別途出品しているSPU-Aが比較的筋肉質でソリッドな再生音であるのに対し、Gシェルで楕円針のSPU-GEは、余裕というか甘さのようなものが若干感じられ、よりリラックスして聴ける再生音かと思います。
重さがかなりありますのでアームによっては追加ウェイトが必要になる場合があります。が、標準ウェイトでゼロバランスが取れず、追加ウェイトが入手困難な場合でも、アームの針圧調整機構を使わずに針圧計を用いて調整することで案外なんとかなることが多いです。