Yahoo!オークション - ロールスロイス1934年製ニーリングレディマスコ...


ロールスロイス(ROLLS-ROYCE)フライングレディマスコットです。ニーリングタイプと呼ばれる、女神が膝まづく形の珍しいタイプのマスコットになります。通常スポーツタイプのロールス・ロイスに採用されたマスコットになります。
刻印が全て入った、1934年代製作の初期のモデルで非常に珍しいモデルです。1936年のファントムツーリングリムジン・パークワードにも、このニーリングタイプが採用されており、かのエリザベス女王専用車にも、このニーリングタイプが採用されております。
フライングレディー・マスコットは、英国の彫刻家、チャールズ・ロビンソン・サイクスがデザインし、1911年からロールス・ロイス社の正式なマスコットとなることが決定しました。このマスコットにはスピリット・オブ・エクスタシー「Spirit of Ecstasy」という作品名が付けられたことは有名な話です。また、1920年、スピリット・オブ・エクスタシーはパリで開催されたフード・マスコット・コンテストでグランプリを受賞しました。このことはその芸術的価値が国際的に認められたことを意味すると言われております。
書籍を調べると、1948年までというもの、全てのスピリット・オブ・エクスタシーは、サイクスの工房で一つ一つロストワックスによって製作されていたとのことです。このマスコットもその工房でサイクス監修の元、製作されたものの一つだと聞いております。余談ですが、1948年からのスピリット・オブ・エクスタシーは、ロールスロイスのファクトリー内で製作されるようになったのですが、その部門とは通常はガスタービン・エンジンのタービンブレードを製造していた精密鋳造部門だったということは、余り知られていない事実です。サイクスの工房といい、精密鋳造部門といい、ロールス・ロイス社がいかにこのマスコットを重要視していたかを窺い知ることが出来ます。
このマスコット本体のサイズは、およそ縦11cm×横8cm×高さ9cm(ボルトの長さは含みません)になります。左の翼の裏側には「REGUSPAT OFF」、そして右の翼の裏側には「TRAD MARK REG」と刻印があります。(写真を参照下さい)。ベースの部分には「C.Sykes」と「26・1・34」の刻印があります。(写真をご参照下さい)。これは彫刻家チャールズ・サイクスのサインと、このマスコットが発表された1934年1月26日を示しております。
ニーリングレディのマスコットはその時代によって幾つかタイプがありますが、後半期のマスコットにはこの様なサインなどの刻印は見られず、最も初期の1934年発表当時のマスコットで、サイクスの工房で製作されていた時代のマスコットだと言われております。とても素晴らしい商品です。ボルト部分や六角ナットも当時のままの状態で残っております。(古くて、少し油が滲んでおります)。
非常に古い商品ですが、保存状態が良かった為、キズや割れや欠けや錆びなど一切無く、非常に良いコンディションです。本国英国でも、めったに出回らなくなった、初期のニーリングレディです。
ロールスロイスファンの方やベントレーファンの方で大切にして頂ける方にお譲りしたいと思います。
最後に書籍からの話をご紹介致します。『スピリット・オブ・エクスタシーにはもう一つ面白い話がある。それは第二次世界大戦前後に現れたKneelingすなわち膝まづいたデザインのモデルである。1934年にサイクスが新たにデザインしたこの仕様が登場した理由は、公式にはスポーティなボディを架装したモデルにも似合うデザインと説明されている。しかし本当はほとんど右半身がヌードだったオリジナル・スピリット・オブ・エクスタシーに対して、とあるアラブの王侯貴族からクレームがついたといわれている。つまり、「女性が人前で肌を見せることなど宗教的に許されることではない。しかし優れた芸術作品でもあるし、せめて衣服を着せ膝まづかせるように」と要求した結果登場したのが、それまでより多くの衣装をまとい、しかも膝まづいたデザインだったというわけである。このことはあくまで噂に過ぎないが、他でもないエリザベス女王専用車もまたスポーティなデザインには無縁であるにも関わらず、通常はニーリングタイプを装着していることから、身分の高い人物に敬意を表すためのデザインという話に関して、その信憑性は高いと思われる。』
この商品の他にも英国にて見つけた、珍しいオートモビリアグッズやロールスロイス・ベントレーコレクションを多数出品しております。よろしければ、その他の商品もご覧下さい。

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